【医学部で学ぶということ】クリニカルクラークシップ(神経内科)
クリニカルクラークシップでは、一つの科につき一か月ずつ実習していきます。
最初の科は神経内科です。
神経内科はパーキンソン病や認知症、脳卒中などの神経疾患を扱う科です。
担当患者が割り当てられるのは5年生のベッドサイド実習と同じなのですが、実習内容はより主体的なものとなります。
副主治医のような立ち位置になり、自分ならどのように診断してどのような治療計画を立てるか、といった事を考え、主治医と議論します。
もちろんまだまだ未熟なため、教えてもらうことが多いのですが、自分ならという観点で主体的に学ぶことにより、これまで学んできた知識がより実践的なものへ磨かれていきます。
神経の病気というのは手ごわい病気が多く、原因不明な疾患がたくさんあります。
大学病院での実習でも、CTやMRIをはじめとした様々な検査をするも、原因がはっきりとしない患者を何人も見てきました。
原因不明の症状を訴える患者が数多く入院している点は、神経内科と他の科の大きな違いです。
大学病院に高度な治療を必要とする患者が集まるのは他の科でも同じなのですが、他の科では診断はついているけれども治療設備等の問題で治療ができない患者が送られてくる、というケースがほとんどです。
一方、神経内科でももちろんそうした場合はあるのですが、どちらかといえば症状の原因を突き止められないので、大学病院で診断をつけてほしいというケースが多いようでした。
現在は検査技術の発達のおかげで、比較的若い医師でも正確な診断を行うことができるようになりました。それに伴い、診断よりも治療に重きが置かれるようになってきました。
一方で神経内科では、鋭い洞察力と抱負な経験を生かした診断が、依然として非常に重要な役割を果たしています。Dr. Houseを見て診断学に興味を抱いた私としては、非常に魅力的な科です。科の雰囲気も自分に合っており、将来の有力候補となりました。
次回は循環器内科です。