医学部のリメディアル教育とは?基礎学力の学び直しと進級対策|CES医科
医学部入学前・基礎の学び直し(リメディアル)|高校生物・化学・物理・数学を医学の基礎につなげる方法
- リメディアルの目的は、高校の生物・化学・物理・数学を医学の講義で使う形に結び直すことです。
- 全範囲をやり直すのではなく、生理学・生化学・薬理学・統計学で使う単元に絞って学び直します。
- 2年次の基礎医学が始まる前に、未履修科目の基本を終えておくのが目安です(時期は大学により異なります)。
結論|リメディアルで大切なこと
医学部の講義は、高校理科の知識を「知っている前提」で進みます。たとえば生理学の循環では流体の物理、腎臓では浸透圧と酸塩基平衡の化学、薬理学では指数関数と対数、疫学では割合と確率が当たり前のように使われます。入試で選択しなかった科目や、苦手なまま入学した科目があると、講義のたびに小さな穴が積み重なります。
リメディアルでは、教材を増やす前に「どの単元が、どの医学科目で使われるか」を把握し、穴を優先度順に埋めることが重要です。
早期体験実習
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生化学
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微生物・社会医学
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共用試験CBT・OSCE
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臨床実習
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卒業試験・国試
リメディアルは1年次(入学前を含む)が中心ですが、2年次以降も基礎医学の前提として効いてきます。
※科目配当は大学により異なります。一般的な例として作成。
高校科目と医学の基礎のつながり
学び直す範囲は「医学で使うところ」に絞るのが効率的です。図2は、高校の主な単元と、それを前提にする医学部の科目を対応させたものです。
| 高校の科目 | 特に使う単元 | つながる医学部の科目・テーマ |
|---|---|---|
| 生物 | 細胞・遺伝子とその働き・代謝・恒常性・免疫 | 細胞生物学、生化学、生理学、遺伝学、免疫学 |
| 化学 | 物質量(mol)・濃度、酸と塩基・pH、緩衝液、浸透圧、反応速度、有機化合物 | 生化学、生理学(体液・酸塩基平衡)、薬理学 |
| 物理 | 力学(圧力)、流体、電気回路(オームの法則)、波・音、原子と放射線 | 循環・呼吸の生理学、神経の電気生理、画像診断・放射線医学 |
| 数学 | 指数・対数、割合、確率・統計の基礎、グラフの読み取り | 薬物動態、酸塩基平衡の計算、疫学・医療統計、臨床推論 |
※対応は代表例です。所属大学のシラバスで、各科目の前提知識を確認してください。
特に、物理・生物のどちらかを入試で選択していない人は、図2の該当行を最優先にしてください。高校の教科書レベルで用語と基本法則を確認し、次に大学の講義資料で医学の文脈に結び付ける、という2段階で進めると止まりにくくなります。
つまずきやすい理由と診断
入学直後のつまずきは、講義の速度が速い、前提知識があいまい、復習が後回しになる、試験形式を知らない、といった要因が重なって起こります。苦手を「なんとなく苦手」のままにせず、原因を3つに分けると対策がはっきりします。
| 診断 | よくあるサイン | 対策 |
|---|---|---|
| 理解不足 | 用語は覚えたが、なぜそうなるか説明できない | 高校の教科書に戻り、定義→仕組み→具体例の順に自分の言葉で説明する |
| 記憶不足 | 説明はできるが、試験で数値・名称が出てこない | 1日後・1週間後に小テスト形式で思い出す練習(想起練習)をする |
| 演習不足 | 解説を読めば分かるが、初見の問題が解けない | 単元ごとの小問を解き、誤答の理由を1行で記録する |
※1つの単元に複数の原因が重なることもあります。最も当てはまるものから対処します。
学習の進め方(5ステップ)
- 現状把握:シラバスと講義資料から、前提として使われている高校の単元を書き出す
- 優先順位:未履修科目 → 直近の講義で使う単元 → 苦手単元の順に並べる
- 理解:高校の教科書・参考書で定義と基本法則を確認し、医学の例(血液のpH、血流など)に当てはめる
- 演習:小問で確認し、誤答の理由を「理解・記憶・演習」のどれかに分類して記録する
- 再評価:1週間後に同じ論点を何も見ずに説明・解答できるかを確認する
4週間の学び直し計画例
入学前や1年前期に、未履修科目を中心に学び直す場合の一例です。1日の学習時間や順番は、所属大学の講義進度に合わせて調整してください。
※説明用の計画例であり、標準プランではありません。
学習法の比較
| 方法 | 強み | 注意点 |
|---|---|---|
| 高校の教科書・参考書 | 前提知識の穴を最短で埋められる | 医学の文脈に結び付けないと講義で使えない |
| 大学の講義資料・シラバス | 大学の到達目標と試験範囲に沿う | 前提が抜けていると読んでも理解が進まない |
| 問題演習 | 理解の穴が見える | 正誤だけでなく根拠まで確認する |
| 個別指導 | どこまで戻ればよいかを一緒に判断できる | 自習と組み合わせて定着させる |
CES医科のマンツーマン指導
CES医科では、講師1人・生徒1人のマンツーマン指導で、医学部の進級・CBT・OSCE・卒業試験・医師国家試験まで、学習段階に応じた個別指導を行っています。リメディアルでは、入試での選択科目と大学のシラバスを照らし合わせ、「どの単元まで戻るか」を最初に決めてから学習計画を作ります。
未履修科目の学び直しや、1年前期の講義についての不安をご相談ください。
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よくある質問
Q. 医学部のリメディアル教育とは何ですか?
A. 大学の講義を理解するために不足している高校レベルの基礎学力(生物・化学・物理・数学)を補う学習です。入試で選択しなかった科目や、苦手なまま入学した科目が主な対象になります。
Q. 高校で物理(または生物)を選択していなくても医学部の授業についていけますか?
A. ついていけます。ただし生理学・生化学・放射線医学などで前提として使われるため、入学前後の早い時期に、医学で使う単元に絞って学び直すのが効率的です。
Q. 学び直しはいつ始めるべきですか?
A. 合格後から入学前の時期、または1年前期の早い段階が理想です。2年次の解剖・生理・生化学が始まる前に、未履修科目の基本を一通り終えておくと負担が大きく下がります。
Q. 高校の教科書と大学の教科書、どちらを使えばよいですか?
A. まずは高校の教科書や参考書で用語と基本法則を確認し、次に大学の講義資料で医学の文脈に結び付けます。最初から専門書を読むと前提知識の穴で止まりやすくなります。
Q. 大学によってリメディアルの内容は違いますか?
A. 違います。補習講義の有無や対象科目、単位の扱いは大学ごとに異なるため、所属大学のシラバスと学生便覧を確認してください。
参考情報
- 文部科学省「医学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)」:令和6年度入学者から適用(厚生労働省の共用試験(医学)ページから参照できます)
- 公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構(CATO)
- 各大学の最新シラバス・学生便覧・試験要項
※本記事は一般的な学習情報です。科目配当・試験時期・進級基準は大学ごとに異なるため、所属大学のシラバス・学生便覧・試験要項を優先してください。試験制度の数値は記事末尾の公式情報で最新版をご確認ください。
執筆・編集:CES医科 講師チーム
監修:岩崎 陽一(株式会社アクト 代表取締役)。医学部・医療系国家試験の指導に30年以上携わる。
最終更新日:2026年10月30日
