クレアチニンとシスタチンCによるeGFR評価の違い|第120回医師国家試験 120D40 問題解説
問題の概要
38歳男性。筋トレ習慣があるため筋肉量が多く、健診でクレアチニン上昇とeGFR低下を指摘されました。尿検査で異常を指摘されず、シスタチンCから算出したeGFRは正常域である際の適切な対応を問う問題です。
正答
d
腎機能に異常はないと説明する
解説
クレアチニンは筋肉量の影響を強く受けます。筋肉量が多い人ではクレアチニンが高めになり、クレアチニンベースのeGFRが見かけ上低く出ることがあります。
一方、シスタチンCは筋肉量の影響が比較的小さく、腎機能評価の補助に有用です。この症例では尿所見も正常で、シスタチンC由来eGFRも正常なので、実質的な腎機能障害を示す根拠に乏しく、過剰な精査(腎生検など)は不適切です。こちらも侵襲的な検査を選ばない形式の問題です。
国試での解き方(判断軸)
押さえておくべきポイント
- クレアチニンは筋肉量に依存して血中濃度が上昇することは覚えておきましょう(筋肉量が多い=Creが高めに出る)
- 近年、Creに代わる手段としてシスタチンCでのeGFR算出を行うことは押さえておきましょう
- 症状、検査所見がなければ不要な侵襲的検査に走らないことが医療の基本姿勢です
