誤嚥性肺炎の喀痰培養結果と抗菌薬継続の判断|第120回医師国家試験 120D60 問題解説
問題の概要
82歳男性。誤嚥を疑う経過で、抗菌薬加療が開始されています。全身状態は改善傾向ですが、抗菌薬開始前の喀痰培養で連鎖球菌、MRSA、クレブシエラ、カンジダが検出されています(感受性は未判明)。この時点で最も適切な対応を問う問題です。
正答
d
現在の抗菌薬を継続する
解説
臨床的に改善している状況で、喀痰培養にMRSAやカンジダが出たからといって、すぐに抗MRSA薬や抗真菌薬へ拡大するのは原則として不適切です。検出菌が必ずしも感染症の起因菌でないことに注意が必要です。
喀痰培養は定着菌混入の影響を受けやすく、特にカンジダは喀痰から出ただけでは治療対象になりにくい代表例です。抗菌薬加療後の臨床経過が良好であるなら現行治療を継続し、必要ならde-escalationを検討することが基本方針になります。
国試での解き方(判断軸)
押さえておくべきポイント
- 培養結果よりも、まず臨床経過(=全身状態が改善しているか)を重視しましょう
- 喀痰は常在菌の検出が多いため、検出=治療対象とならないことが多いです
- 抗菌薬加療で臨床経過が良好であればむやみに抗菌薬を変更しないようにしましょう
