公衆衛生学（Public Health）導入

公衆衛生学は、個人ではなく「集団の健康」を対象とし、疫学・統計学・保健医療制度・社会医学を横断的に学ぶ学問です。感染症対策や慢性疾患の予防、医療制度の仕組みなど、臨床現場だけでは完結しない医療の側面を理解するために不可欠な分野です。
学生が苦手とする理由は、臨床医学のように「疾患→症状→治療」という分かりやすい流れがなく、抽象的な概念や数値・制度を覚えなければならない点にあります。
しかし、国家試験においては全体の出題数のうち10%以上を占める重要科目であり、正答率も高く設定されるため、得点源とすべき領域です。公衆衛生を軽視すると合否に直結するため、効率的な学習が必須です。

公衆衛生学の範囲は広く、以下のように整理できます。

公衆衛生学は全体を通じて「制度・統計・法律」を体系的に理解することがポイントです。

学習のコツ

公衆衛生学は暗記が多いため、まずは「どの分野から何が出るか」をパターン化して出題頻度が多い部分から覚えることが効率的です。
まず、疫学・統計は計算問題に慣れることが重要です。計算問題に関しては単に計算式を暗記するだけでなく、QBや過去問を通じて相対危険度やオッズ比、感度・特異度の計算を繰り返し演習するようにしましょう。
次に、制度・法律分野は条文丸暗記ではなく「キーワードで整理」しましょう。例えば「医師法＝医師としての業務内容（診断書・死亡診断書・応召義務）」「感染症法＝分類と入院勧告」「健康保険法＝療養の給付」といった関連付けです。
さらに、時事的なテーマ（COVID-19、ワクチン政策、SDGs）は近年の必修問題に直結するため、最新の内容を押さえる必要があります。必ず最新の統計で注目すべき数字はおさえるようにしましょう。
最後に、細かい暗記に関しては図表で対比させて整理することが効果的です。一次〜三次予防やワクチンスケジュールを一覧表でまとめると記憶が定着します。

まとめ

公衆衛生学はCBTや国試の合否に直結しうるほどの問題数が出題され、同時に勉強すればするほど確実な得点源にもなります。疫学・統計の計算、保健医療制度、予防医学、環境保健、国際保健が主要な出題領域であり、いずれも基本事項を確実に押さえることで得点率を上げられます。
抽象的に見える分野ですが、制度や統計を「具体例とセットで整理」することで効率的に学習できます。臨床科目の合間に取り組むことで、暗記負担を軽減しながら得点源にできます。公衆衛生分野を得点源としてCBTや国試を有利に進めましょう。

医師国家試験予備校での学習により、膨大な公衆衛生学の範囲を効率的に攻略し、医師国試合格への確実な道筋を作ることができます。医師国試予備校おすすめの勉強法を活用し、公衆衛生学を得意科目に変えていきましょう。