医学部4年生のCBT・OSCE対策|医学部の勉強法と留年予防
医学部4年生のCBT・OSCE対策|共用試験の仕組み・最新の合格状況と合格までの準備
- 4年生の最大の山場は共用試験(CBT・OSCE)。合格すると臨床実習で医業を行えるようになり、国家試験の受験資格にも関わります。
- 令和5年度の本試験の不合格率は3.4%ですが、CBT再試験の不到達率は31.5%。本試験で合格し切る準備が重要です。
- 知識(CBT)と技能・態度(OSCE)は分けて、並行して対策します。
結論|4年生で大切なこと
4年生は、臨床医学の講義を学びながら、臨床実習の入口となる共用試験に臨む学年です。共用試験は2023年度から公的な試験となり、合格した医学生は臨床実習で指導医の下で医業を行えるようになりました。さらに、2025年4月1日以降に卒業する人にとっては、医師国家試験の受験資格の要件でもあります。
CBTは基礎医学から臨床医学までの幅広い知識、OSCEは医療面接や身体診察の技能と態度を評価します。性質が違うため、CBTの問題演習とOSCEの実技練習を並行して進めることが大切です。
早期体験実習
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共用試験CBT・OSCE
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臨床実習
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卒業試験・国試
※令和5年度は82大学中78大学が4年次、4大学が3年次に共用試験を実施しました(厚生労働省 医学生共用試験部会資料)。
共用試験(CBT・OSCE)とは
| 項目 | CBT | OSCE |
|---|---|---|
| 評価するもの | 臨床実習に必要な知識 | 診察技能・態度(医療面接、身体診察、基本的手技など) |
| 形式 | コンピュータで解く多肢選択式などの問題。受験者ごとに出題が異なる | 模擬患者などを相手に課題ごとの試験室で実技を行う |
| 評価方法 | 項目反応理論(IRT)で難易度を調整し、全国共通の基準で判定 | 認定評価者が評価。全国共通の基準で判定 |
| 出題の土台 | 医学教育モデル・コア・カリキュラム | 医学教育モデル・コア・カリキュラム |
| 実施 | CATO(各大学で実施) | CATO(各大学で実施) |
出典:厚生労働省 医道審議会医師分科会 医学生共用試験部会の資料。試験時間・出題数の詳細はCATOの最新の受験案内で確認してください。
最新の合格状況
公的化初年度の令和5年度の結果は図3のとおりです。本試験の不到達率は低いものの、再試験では大きく上がっています。
出典:厚生労働省 医道審議会医師分科会 医学生共用試験部会(令和6年10月7日)資料「令和5年度 共用試験の実施状況について」。全体はCBT・OSCEの双方が到達基準に達した場合を合格としたもの。
CBT対策
CBTの範囲は、2年生・3年生の基礎医学から4年生の臨床医学までと幅広いのが特徴です。次の順で進めると効率的です。
- 現状把握:問題集を領域別に一通り解き、正答率の低い領域を特定する
- 優先順位:正答率の低い領域のうち、出題が多い臨床医学の主要領域から取り組む
- 理解:誤答した問題は、正解の根拠と他の選択肢が誤りである理由まで説明する
- 演習:本番と同じように時間を計って解き、時間配分にも慣れる
- 再評価:1〜2週間後に同じ問題を解き直し、根拠を言えるか確認する
基礎医学の抜けが見つかったら、2年生・3年生の講義資料に戻って補います。定期試験のために作った概念地図や疾患のまとめは、CBT対策でもそのまま使えます。
OSCE対策
情報を集める
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打診・触診
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バイタルサイン
呼吸・体温
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出典:厚生労働省 医学生共用試験部会「令和7年度以降の共用試験に関する意見」(令和6年10月18日)。上記8課題が基本で、四肢と脊柱・感染対策を加えて9課題または10課題とする大学もあります。各課題の内容例は説明用に簡略化したものです。
OSCEでは、手順を覚えるだけでなく、患者さんへの配慮(説明と同意、プライバシー、声かけ)も評価されます。友人同士で患者役・評価者役を交代しながら、声に出して練習するのが効果的です。動画で撮影して見返すと、自分では気付きにくい抜けや癖が分かります。
受験までの準備スケジュール
※説明用の計画例です。受験時期は大学によって異なるため、所属大学の日程から逆算してください。
CES医科のマンツーマン指導
CES医科では、講師1人・生徒1人のマンツーマン指導で、医学部の進級・CBT・OSCE・卒業試験・医師国家試験まで、学習段階に応じた個別指導を行っています。4年生では、CBTの領域別の正答率から弱点を特定し、基礎医学まで戻って補強するとともに、受験日から逆算した計画で本試験での合格を目指します。
CBT・OSCEの対策や、再試験に向けた学習についてご相談ください。
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よくある質問
Q. 医学部の共用試験CBT・OSCEとは何ですか?
A. 臨床実習を始める前の医学生の能力を測る試験で、知識をCBT(コンピュータを使った試験)、診察技能と態度をOSCE(客観的臨床能力試験)で評価します。公益社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構(CATO)が実施しています。
Q. 共用試験に合格しないとどうなりますか?
A. 2023年度から共用試験は公的な試験となり、合格した医学生は臨床実習で指導医の下で医業を行えます。また、2025年4月1日以降に卒業する人は共用試験の合格が医師国家試験の受験資格の要件です。不合格の場合は再試験があり、それでも合格できないと臨床実習に進めず、留年につながることがあります。
Q. 共用試験の不合格率はどのくらいですか?
A. 厚生労働省の資料によると、公的化初年度の令和5年度は、本試験の受験者9,380人のうち不合格が317人(3.4%)でした。本試験の不到達率はCBTが2.8%、OSCEが1.1%でしたが、CBT再試験の不到達率は31.5%と高く、本試験で合格することが重要です。
Q. OSCEではどんな課題が出ますか?
A. 令和7年度以降の基本は、医療面接、頭頸部、胸部、腹部、神経、全身状態とバイタルサイン、基本的臨床手技、救急の8課題です。大学によっては四肢と脊柱、感染対策が加わり、9課題または10課題で実施されます。
Q. 共用試験は何年生で受けますか?
A. 多くの大学は4年次です。令和5年度は82大学のうち78大学が4年次、4大学が3年次に実施しました。実施月は大学ごとに異なるため、所属大学の日程を確認してください。
確認テスト(10問・解説付き)
共用試験の制度と最新データ、OSCEの基本を確認する問題です。
Q1. 共用試験を構成する2つの試験と、それぞれが評価するものは?
解答:CBT(知識)とOSCE(診察技能・態度)
解説:どちらか一方だけでは合格になりません。CBTとOSCEの双方が到達基準に達することが必要です。
Q2. 医学生の共用試験が公的な試験として実施されるようになったのはいつからか。
解答:2023年度(令和5年度)
解説:2021年の医師法改正に基づき、厚生労働大臣が指定した実施機関(CATO)が実施しています。
Q3. CBTでは受験者ごとに出題される問題が異なるが、公平に評価するために用いられている理論は?
解答:項目反応理論(IRT)
解説:問題ごとの難易度を事前に推定し、異なる問題セットでも同じ物差しで能力を評価できるようにしています。
Q4. 令和7年度以降のOSCEで基本となる8課題を挙げよ。
解答:医療面接、頭頸部、胸部、腹部、神経、全身状態とバイタルサイン、基本的臨床手技、救急
解説:厚生労働省の医学生共用試験部会の意見(令和6年10月)で示された構成です。
Q5. OSCEで大学が任意に追加できる課題は?
解答:四肢と脊柱、感染対策
解説:どちらか1つを加えると9課題、両方で10課題になります。所属大学の課題数を確認しておきましょう。
Q6. 令和5年度の共用試験で、CBT本試験の不到達率は?
解答:2.8%(受験9,371人中259人)
解説:OSCE本試験の不到達率は1.1%(受験9,355人中105人)でした。
Q7. 令和5年度のCBT再試験の不到達率は?
解答:31.5%(受験743人中234人)
解説:再試験では不到達率が大きく上がります。本試験で確実に合格する準備が重要です。
Q8. 医療面接の冒頭で用いる「開放型の質問」の例は?
解答:「今日はどうされましたか」
解説:はい・いいえで答えられる閉鎖型の質問は、情報を絞り込む段階で使います。最初は開放型で患者さんに自由に話してもらいます。
Q9. 上腕で血圧を測定するとき、マンシェット(カフ)はどの高さに合わせるか。
解答:心臓の高さ
解説:心臓より低いと高めに、高いと低めに測定されます。OSCEでは手順とともに理由も説明できるようにします。
Q10. 共用試験に合格することの法的な意味を2つ挙げよ。
解答:臨床実習で指導医の下で医業を行えること、医師国家試験の受験資格の要件になること(2025年4月1日以降の卒業者)
解説:共用試験は臨床実習と国家試験の両方への入口です。
参考情報
- 厚生労働省|共用試験(医学)のホームページ
- 厚生労働省|令和7年度以降の共用試験に関する意見(医学生共用試験部会、令和6年10月18日)
- 厚生労働省|医師国家試験の施行について(第121回・受験資格)
- 公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構(CATO)
- 所属大学の共用試験実施要項
※本記事は一般的な学習情報です。科目配当・試験時期・進級基準は大学ごとに異なるため、所属大学のシラバス・学生便覧・試験要項を優先してください。試験制度の数値は記事末尾の公式情報で最新版をご確認ください。
執筆・編集:CES医科 講師チーム
監修:岩崎 陽一(株式会社アクト 代表取締役)。医学部・医療系国家試験の指導に30年以上携わる。
最終更新日:2026年10月30日
