USMLE Step1の壁を越える|高得点者が実践した科目別勉強法を徹底解説

─ Biochemistry, Physiology, Pathologyを軸に、思考の流れで学ぶ。

USMLEの壁

USMLE Step1の科目別攻略法

―「理解」と「反復」を軸にした最短ルート―

USMLE Step1は、単なる知識量を問う試験ではなく、基礎医学をどれだけ体系的に理解しているかを評価する試験です。暗記中心の学習では途中で行き詰まりやすく、理解を重ねる学習を行うことで、勉強量以上の成果を得ることができます。本記事では、全体的な勉強方法と、科目別の具体的な攻略ポイントについて解説します。

総じての勉強方法:UWorldとFirst Aidを軸に回す

USMLE Step1対策の基本は非常にシンプルです。UWorldの問題を解き、解説を丁寧に読み込み、その内容をFirst Aidに書き込みながら関連部分を確認します。この流れをひたすら繰り返すことが重要です。

正解・不正解に一喜一憂するのではなく、なぜその選択肢が正しく、なぜ他の選択肢が誤りなのかを説明できる状態を目指します。UWorldの解説とFirst Aidを結びつけていくことで、知識が断片的ではなく、体系的に整理されていきます。教材を増やすよりも、このサイクルを継続することが最短ルートです。

Anatomy:発生学を理解することで得点源にする

Anatomyは暗記量が多い科目と思われがちですが、Step1では発生学との関連が頻繁に問われます。神経管、鰓弓、前腸・中腸・後腸などの発生学的背景を理解しておくと、先天異常や解剖学的変異に関する問題が格段に解きやすくなります。

単なる構造の暗記ではなく、「なぜその位置に存在するのか」「どの組織に由来するのか」を意識して学習することで、疾患とのつながりが明確になり、安定した得点につながります。

Biochemistry:分野ごとの考え方を押さえる

Biochemistryは苦手意識を持たれやすい分野ですが、分野別に学習の視点を変えることで理解が進みます。

Genetics

用語を正確に使い分けることが重要です。遺伝子変異がどのようにタンパク質や表現型に影響するのかを、メカニズムとして理解することが求められます。

Nutrition

各栄養素の欠乏症を文章だけで覚えるのではなく、写真やイメージと結びつけて視覚的に記憶するとスムーズです

Metabolism

各代謝経路の目的が何かを常に意識しながら流れを理解することで、先天代謝異常や疾患との関連付けが容易になります。

Microbiology:分類と原則を体系的に理解する

Microbiologyは情報量が多く、暗記に偏りやすい科目です。しかし、分類の原則を整理して理解することで、効率的に学習を進めることができます

細菌については、グラム染色に加え、カタラーゼやコアグラーゼの有無、溶血パターンなどの鑑別アルゴリズムを押さえる必要があります。

ウイルスに関しても、DNAかRNAか、エンベロープの有無、プラス鎖かマイナス鎖かといった基礎的な分類を理解しておくことが重要です。これらを体系的に整理することで、各微生物の特徴を無理なく理解でき、結果的に暗記量を減らすことができます。

Pharmacology:作用機序を視覚的に理解する

Pharmacologyは覚える量が膨大で、学習負荷の高い分野です。アドレナリン受容体や抗がん剤、抗菌薬、精神病薬など、多くの薬剤を作用機序レベルで理解する必要があります。

単なる丸暗記ではなく、「生体システムのどこに作用しているのか」を意識し、イラストや模式図を用いて視覚的に理解することが重要です。そうすることで、適応や副作用についても論理的に考えられるようになります。

Public Health Sciences:手を動かし、文化の違いを理解する

Public Health Sciencesでは、リスク比や尤度比などの疫学指標が頻出します。これらは公式を覚えるだけでなく、実際に数字を当てはめて計算してみることで理解が深まります

倫理に関する問題では、日本で医学教育を受けた場合の常識が通用しないことも少なくありません。違和感を覚えても気にしすぎず、米国の医療文化を学ぶつもりで問題に取り組む姿勢が大切です。

まとめ

USMLE Step1は、正しい方法で学習を継続すれば確実に乗り越えられる試験です。UWorldとFirst Aidを軸に、各科目の特性を理解しながら反復学習を続けることで、知識は自然と統合されていきます。焦らず、着実に学習を積み重ねていきましょう。

 
著者プロフィール

CES講師:T先生

T先生は、東京大学医学部を卒業された医師です。

日本の医師免許に加え、アメリカの医師免許も保持されています。CES医師国試予備校のUSMLEコース講師。USMLE のStep 1対策からレジデンシーマッチング対策まで、幅広く担当されています。

その指導は、丁寧でわかりやすく生徒から高い評価を得ています。