【医学部で学ぶということ】臨床実習:内科

 

3週間の第三内科の実習が終わりました。といっても、内科は3部門あるので今後もまだ実習はあります。

 

もともと内科は体全体を診療する科でしたが、最近は内科も細分化され、消化器内科、循環器内科、呼吸器内科、血液内科、内分泌内科、など多岐にわたります。

それでもやはり、総合的な診療も必要です。そこで僕の大学では、消化器、内分泌、血液などいくつかのグループに分けつつも、あくまで一つの内科部門として統合し、合同でカンファレンスを行うなど連携力を高める組織体系になっています。

 

実習ではいくつかあるグループの中の一つに配属されます。僕は内分泌のグループになりました。
内分泌内科とはホルモンの分泌異常によって生じる疾患を扱う診療科です。

甲状腺ホルモンの異常によって生じるバセドウ病や橋本病、副腎皮質ホルモンの異常によって生じるクッシング症候群、などの病気があります。糖尿病もインスリンという膵臓から分泌されるホルモンの異常が関係していますが、患者数が多いためか糖尿病グループという独立したグループを持っていました。

 

消化器内科や循環器内科などの診療科では、悪くなる部位は比較的狭い範囲にとどまることが多いです。

一方ホルモンは血液によって全身に運ばれるため、ホルモン異常による症状は全身に現れることがよくあります。ここが内分泌内科が他の診療科と違うところの一つです。

 

 

症状がたくさん出るということは、手がかりが多いということだから、診断は楽だと思うかもしれません。

しかし実際はそう単純ではありません。全身に症状の出ているような患者の場合、血液検査の結果には異常値があちこちに出ていることが多いです。それらは互いに関連していることもあり、十分な知識がなければ体内で何が起こっているのか理解できません。

ホルモン異常によって別の病気が引き起こされている場合もあります。

 

こうした場合、体内の異常状態が一体どの病変によって引き起こされているのかを特定するためには、高度な診断能力を要求されます。これが分からなければ、何の薬を出したらいいかが分かりませんから、治療を始められないのです。

 

内科は体の中身を直接見て治療するのではなく、体内の異常を頭に描いて治療します。外科がパワータイプとすれば、内科は頭脳タイプというわけです。そして内分泌内科は、頭脳勝負の内科の中でもきっての頭脳派集団だと言えるでしょう。

 

 

ちなみに、第三内科では製薬会社の薬品説明会がよく開かれています。第三内科が使う高脂血症・糖尿病・高血圧などの治療薬は、製薬会社にとっては稼ぎ頭だからです。毎回とても豪華な弁当が出されるので、学生の間では「弁当の三内」と噂されています。製薬会社の収益の2/3は税金なのに・・・と思いつつも、おいしくいただきました。

 

次は心療内科の実習を行います。全国的にも高いレベルであるとのことで、充実した実習になりそうです。

 

 

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