【現役医学部生のブログ】医学部生の生活:四年生

三年生の時に始まった臨床科目の授業は四年生の最後まで続きますが、この四年生の後半に大きな試験が二つ行われます。(一部の大学では四年生の前期に実施されることもあるようです)

一つ目が「OSCE」。これは五年生にて病院実習を始めるに当たって最低限身につけるべき診察技術や手技などの到達度を確認する試験で、大まかに①面接②身体診察③手技と三種類の出題内容で試験が行われます。

 

①の面接とは「今日はどうされましたか?」や「吐き気はありますか?」などの質問や会話を通して必要な情報を収集する技術が試されます。当然、医師としてお話を伺う上でのマナーや振る舞いなども評価項目として設定されており、患者の容態を気遣う配慮なども必要になります。

 

②の身体診察は頭から足の先まで最低限に診察できるようになっているかが試されます。瞳孔反射をペンライトで確認したり、聴診器で胸の音を聞いたり、お腹の触診ができるようになっていなければなりません。こちらも当然ながら、患者の痛みや羞恥心などに配慮できることが必要になります。

 

③の手技では、手術時の手洗いや静脈採血、簡単な縫合などが出来るかが試されます。こちらは対象となる患者はいないため(静脈採血や縫合などはシミュレーターを用いて行います。)配慮する点は多くありませんが、感染の予防には最大限配慮しなければなりませんし、事故につながるような失敗がないように練習を重ねる必要があります。

 

このようにして行われる「OSCE」と前後して行われるもう一つのテストが「CBT」です。こちらは「OSCE」とは全く異なり、普通の学力試験であり、それまでに勉強した臨床科目や基礎科目の知識が定着しているかが試されます 。大学生が4年間を費やして勉強した知識の総復習となるため、ボリュームとしてはなかなかの量がありますが、きちんと準備を行えば不合格にはなりませんので、心配は必要ありません。

 

以上のように、実技と知識の両面が定着しているかの確認が終われば、四年生としての生活も終了となり、晴れて病院実習に繰り出せる身分になるわけであります。

 

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