逆算して計画を立てよう!国試浪人1年間の過ごし方とアドバイス

逆算して計画を立てよう!国試浪人1年間の過ごし方とアドバイス残念ながら国試合格が叶わなかった医学生のみなさま。まずは国試受験、お疲れさまでした。2日間にわたって朝から夕方まで、慣れない環境で他大学の受験生と肩を並べて問題を解くことは、大きなプレッシャーを感じたことと思います。どれだけ頑張っても、受験者の10%弱が不合格となってしまう医師国家試験。悔しさ、応援してくれた周囲の人への罪悪感、同級生に遅れてしまう焦燥感などなどさまざまな感情があると思いますが、どれだけ悔やんでも不合格という事実は変えられません。

未来に向けて気持ちを切り替え、国試浪人生として合格を勝ち取るべく、今日からできることに取り組んでいきましょう!

 

以下の記事では、国試浪人1年間の効果的な過ごし方について解説します。

国試浪人の1年間をどう過ごす?国試当日から逆算して無理のない計画を!

国試浪人の1年間をどう過ごす?国試当日から逆算して無理のない計画を!

国試不合格という結果を受け取って、落胆している方、がむしゃらに勉強を進めようと熱意を燃やしている方、まずは勉強から離れて気分転換と考えている方、それぞれだと思います。
ここで大切なのは、なるべく早い段階で、国試当日までの具体的で無理のない勉強スケジュールを作成することです。

大学や同級生というペースメーカーがない国試浪人生活では、日々の勉強量は足りているのか?今自分は目標に向かって前進しているのか?と日々不安に思うこともあるでしょう。

そのような状況でも、しっかりとした勉強スケジュールを策定できていれば、迷うことなく日々の勉強に打ち込むことができます。

以下では、具体的なスケジュール作成の方法をアドバイスします。

 

1年間にやるべきことを洗い出す

国試合格のためには、直近5年分の過去問に習熟することが必要です。問題を一度解いただけでは合格に必要なレベルまで理解することは難しく、3回程度は演習することが必要でしょう。この場合、400問×5年分×3回分で6,000問を解く必要があります。

また、各医師国家試験予備校が頻出問題や予想問題を模試という形で提供しています。全国の医学生の中での自分の立ち位置を把握する上でも重要です。これが1回400問あり、年間で3回受験すると、1,200問のボリュームになります。これを、間違えた問題だけ2回復習する場合、模試で平均7割程度の得点率としても、360問×2回で720問という数になります。

模試の受験を増やすとさらに復習すべき問題数が増えますし、間違えた問題以外にもあいまいな問題まで復習するとなると、さらにこなすべき問題数は増えます。これに加えて、必要に応じ各予備校の臓器別動画講座の視聴や直前講座の視聴の時間も確保しなければなりません。

 

1年間に確保できる時間を洗い出す

国試浪人生といえど、24時間365日勉強できるわけではありません。初期研修マッチングの準備や採用試験があるでしょうし、模試を受験する日も1日がかりであり、自分の勉強はできません。時にはリラックスする時間も必要でしょうし、突発的に勉強できなくなる日もあります。あまりにもタイトなスケジュール設定ではすぐに余裕がなくなり、結局計画自体を放棄してしまうことになります。

そうなるとやみくもに勉強を進めることになってしまい、直前で勉強内容の過不足に慌てることになります。そうならないためには、突発的なイベントにも対応できる、現実的で余裕のあるスケジュール作成が大事です。

具体的には週5日、1日8時間を勉強時間の目安として確保し、個人の体力や気力に応じて調整するようにしましょう。このスケジュールでは、月に20日、4月から国試本番の2月頭までの10ヶ月で200日、合計1,600時間を勉強時間として確保できます。

 

1日毎の具体的なスケジュールに落とし込む

ここまでで、国試当日までに使える勉強時間とやるべきことが決まり、1日毎のスケジュールの目安がたてられます。

具体的には、過去問と模試の復習だけで約7,000問。これを200日間で割ると1日に35問程度は仕上げていく必要があります。かなり余裕があるスケジュールに感じるかもしれませんが、次に出題されたときには100%正答できるレベルまで理解・記憶するためには、かなりの時間が掛かるでしょう。

筆者は1つの問題を解く際に、同じ問題が1年後に出題されてもすべての選択肢に正誤をつけることができる、ということを目標に問題を深堀りしていました。これに加えて、必要に応じて動画講義などの視聴もこなしていく必要があります。

このスケジュールでは1週間のうち2日間は空白となっています。マッチングや模試で平日に勉強時間が取れない場合は、土日を有効に使って週単位・月単位でタスクをこなしていくようにしてください。

通年コース vs 半年コース、どちらが自分に合う?

通年コースと半年コースのメリット・デメリット

CES医師国試予備校の通年コースでは、苦手分野の把握や克服、過去問学習などの国試対策ができます。1年間計画的に学習し、着実に医師国試対策を進めたい人に最適です。一方、医学部で好成績を収めており、国試対策の不安が少ない人は、通年コースの期間が長すぎる点がデメリットと感じるかもしれません。

CES医師国試予備校には、短期間で効率よく国試対策ができる半年コースもあります。半年コースでは、最新の医師国家試験の傾向に合わせた対策をピンポイントで行えることがメリットの1つです。苦手分野や頻出分野だけをプロ講師との個別指導で徹底的に対策できる点もメリットと言えるでしょう。一方、国試合格に必要な知識に抜けが多い場合、半年コースでは対策が間に合わない可能性があります。

 

個別のニーズに合った医師国試予備校選びのポイント

自分に合った医師国試予備校選びのポイントの1つが、講師の指導力です。CES医師国試予備校では、様々な指導経験を持ったプロ講師が指導します。苦手分野の分析や学習計画の作成、国試対策に最適な参考書の選び方についてのアドバイスなど、様々な角度から医師国試合格をサポートしてくれる国試予備校を選びましょう。

効率的な学習法と生活リズムの確立:勉強の環境から整えよう!

効率的な学習法と生活リズムの確立:勉強の環境から整えよう!

具体的なスケジュールを計画したあとは、これをコツコツと実行していくことが大事です。医師国家試験本番が朝9:30スタートで長丁場であることを考えると、朝方の生活リズムで過ごすほうが良いでしょう。臨床実習や大学の講義がなくなることで朝はゆっくりと…と考えてしまいがちですが、いっそのこと夜22:00以降は勉強しないなどのルールを決めて毎朝6:00前後に起床する生活がよいでしょう。

また、孤独な戦いになる浪人生活では、学習環境の調整も重要です。自宅では誘惑が多くて勉強に集中できないというケースも多く、気分転換のためにもいくつか勉強場所を確保しておくとよいでしょう。

 

自大学の図書館や自習スペースは大学との調整次第ではありますが、卒業生でも利用できるケースが多いようです。自治体の図書館が自習スペースを設けている場合は、そちらを利用してもよいでしょう。

近隣に大学や専門学校があれば、卒業生以外でも地域の利用者に開放しているケースがあるので、問い合わせてみても良いかもしれません。

 

自習室を探すなら 図書館なび

国試浪人の1年を無駄にしないために:周囲のサポートも活用しよう!

国試浪人の1年を無駄にしないために:周囲のサポートも活用しよう!

しっかりした計画を立てて国試浪人生活に望んだとしても、1年間という長い勉強生活の中で、どうしても中だるみやモチベーションが低下してしまうタイミングがあると思います。限られた時間を有意義に使うためにも、外部のサポートを活用することを検討してみてください。

具体的にはMECTECOMなどの大手予備校に所属する方法や、医師国家試験向けの個別指導を受講する方法が挙げられます。どちらもメリットとデメリットがあり、自分にあったスタイルを選択することが重要です。

 

大手予備校

メリット

大手予備校では教室に学生が一同に介して授業を受けるため、自然と勉強時間を確保することができます。また、定期的に小テストなどが設けられているケースが多く、校内での自分の立ち位置などが把握しやすくなります。

また、自習スペースが開放されている教室では、ライバルから良い刺激をもらえることもあるでしょう。チューターがいる校舎では、自分の学習計画や進捗状況について、細やかなアドバイスがもらえることが多いです。

デメリット

画一的に同じペースで講義が進んでいくため、得意不得意がはっきりしている場合は無駄が生じてしまうことがあります。また、大都市以外の校舎では、録画された講義を視聴する形で進んでいき、疑問点などがスムーズに解決できないケースもあります。一般的に、講師やチューター、自習スペースなどを用意する関係で、大手予備校の費用は高額になる傾向があります

 

個別指導

メリット

受講者一人ひとりにあわせたオーダーメイドで授業ができる点が挙げられます。受講者の理解度に応じた指導が受けられるので、無駄なく知識を吸収することができます。

また、近年の国家試験は従来問われていた教科書的な知識よりも、初期研修の現場で必須とされる知識が出題される傾向があり、講師が現役の臨床医であることは大きなメリットと言えます。また、医師国家試験対策だけでなく、模試の活用方法や初期研修マッチング対策なども含めて柔軟に対応できるケースが多いです。

デメリット

講師の質や力量が均一化されていないという点があります。本人との相性も重要になってくるため、体験講義などを活用して信頼できる講師を見極めることが必要です。