医学部で留年したらどうする?進級の難しさと対策方法
医学部での進級の難しさ・留年率は?
医学部入試に合格しても、そこがゴールではありません。各学年のカリキュラムをこなして進級試験に合格し、卒業を目指すことになります。しかし、医学部での勉強が思うようにいかず、留年してしまう学生も少なくありません。医学部生の具体的な留年率を見てみましょう。
医学部の留年事情
PMD医学部予備校が作成した記事「医学部の留年事情」(https://igakubu-yobikou.net/2019/11/20/year-end/)によると、留年率は大学によって異なります。例えば、留年せずに6年のカリキュラムを終える「ストレート卒業率」が7割前後の大学もあり、医学部生にとって留年は珍しくありません。
留年の原因とは?
留年の原因はいくつか考えられますが、例えば以下のようなものがあります:
- 高校までの学習内容が定着していない:大学入学後に高校の内容が十分に理解できていないと、1回生や2回生のうちに授業が分からなくなるケースがあります。
- 新生活に馴染めない:大学での新生活に適応できず、学習リズムが崩れてしまう場合もあります。
- 専門科目の難易度:2回生くらいまでは授業についていけても、専門科目の内容が難しくなるにつれて単位を取得できなくなることがあります。
医学部で留年したらどうすべき?
医学部では学習すべき内容や取得すべき単位数が多いのが一般的です。進級に自信がない場合は早めにリメディアル教育を受けたり、進級試験対策をしたりして、留年を未然に防ぐことが大切になります。
留年後の対策
留年が決まった直後は落ち込むかもしれませんが、前向きな気持ちに切り替えて、今後どうすれば卒業や国試合格などの目標を達成していけるかを考え直すことが必要です。
- モチベーションを高める:留年に至る原因として、学習モチベーションが上がらなかった医学部生が多くなっています。これから勉強を頑張っていけば、国試合格や医学部卒業を経て、医師として活躍することが可能です。
- 徹底分析:単位を取得できなかった原因を徹底分析することが重要です。どこでつまずいたのかが自分ではよく分からない場合は、医師国試対策予備校などでプロ講師に相談すると安心です。
学習計画の立て直し
次の進級試験にはきちんと合格できるよう、学習計画を立てましょう。苦手分野については大学の授業とは別に対策を行うなどして、理解を深めておくことが大切です。医師国試予備校を利用するなら、学習管理のサポートも受けるようにしてください。落ち込んでいるうちに次の学年が進んでいくと、留年を繰り返すリスクが高まります。留年によって生じる追加の1年間を有意義に過ごす計画作りが重要です。
留年時に全ての単位を取り直す必要がある場合のメリット・デメリット
医学部の留年システムは、大学によって異なります。割合としては少なめですが、留年するとその学年の単位を全て取り直す必要がある大学があるので注意が必要です。
メリット
- 理解が深まる:一度単位を取得した科目についても改めて学習することで、理解が深まります。
- 学習リズムを維持しやすい:複数の科目を同時に学ぶことで、科目間の関連性を意識しながら学べます。また、次の学年に進んだ後も、スムーズに学習を継続できます。
デメリット
- 再度不合格になるリスク:一度単位を取った科目についても取り直しとなるため、改めて勉強しておかないと今度は1回目と違う科目で不合格になり、再度留年するリスクがあります。
- 学習量の増加:1年間で学習すべき量が多すぎてすべての科目に手が回らない場合があります。
効率的な学習方法
留年時に全ての単位を取り直す必要がある場合、学習効率を高めることが最も大切です。進級に必要な必修科目や単位数をクリアしない限り、いつまでたっても進級できなくなってしまいます。進級試験の過去問も参考にしながら、どの科目を、どの程度勉強すればよいのかを整理しましょう。
学習計画の立て方に自信がない場合や、授業で分からないことが多く学習効率が上がらない場合は、医師国試予備校で個別指導を受けるなど、外部からのサポートを受けることも検討してください。進級試験対策を支えてくれる存在がいると、留年する1年間をメンタル面でも安心して過ごしやすくなります。
留年時に落とした単位だけを履修する場合のメリット・デメリット
留年時に落とした単位だけを履修すればよい医学部もあります。一般的に留年と聞くと、この仕組みをイメージする人が多いでしょう。
メリット
- 負担が少ない:留年した年の負担が少なくなります。不足している単位を取得できるよう、その授業で必要な知識、理解を集中的に深めることができます。
- 集中学習が可能:1年間で学習すべき内容が多すぎて手が回らなかった学生も、落ち着いて残りの科目を勉強しやすいです。
デメリット
- 知識の忘却:既に単位を取得した科目の再勉強を求められないため、身につけた知識を忘れてしまう可能性があります。
- 再度留年のリスク:知識が完全に抜け落ちてしまうと、進級後にまた留年という形になりやすい点に要注意です。
効果的な学習方法
落とした単位だけを履修するシステムの場合、その学年で学ぶべき内容について復習しながら1年を過ごし、知識を忘れないようにしておきましょう。学習リズムを整えておくことも大切です。また、留年したということは前学年までの学習内容も十分に定着していない可能性が高いと言えます。、留年している間は大学の授業数が少なくなるため、医師国試予備校に通うなどして一気に苦手を克服するチャンスと考えましょう。取得すべき単位数が少ないからといってダラダラ過ごすと、翌年以降に再び留年しやすくなってしまいます。
医学部で留年した際に単位はどうなるか?
医学部で留年した場合、その学年の単位を全て取り直す必要があるかどうかは大学により異なります。多くの医学部では落とした単位だけを履修するシステムですが、全て取り直しになる医学部もあります。自分が通っている医学部がどちらのシステムなのかを確認しておきましょう。
大学ごとの留年システムの違い
例えば、日本大学医学部では留年時にその学年の単位を全て取り直す必要があります。また、帝京大学医学部では、取得済みの単位は有効となるものの、2回目の履修が必要、すなわち授業は全て受け直す必要がある仕組みです。これらの大学では留年時の負担が大きくなりがちなので、学習計画をしっかり立てて、様々な科目を効率よく学習することが大切です。