医学部を目指す方必見!全国の医学部をご紹介
全国には国公立・私立あわせて80以上の医学部があります。医学部は医師を目指す上で必要な基本的なカリキュラム等は共通していますが、大学ごとに個性も見られます。そこで、全国の医学部について、国公立・私立それぞれの数や施設・国試対策の充実度などを見てみましょう。
全国の国公立医学部・私立医学部の数や地域
全国には、 2020年時点で82の医学部があります。 内訳は、国公立医学部が50、私立医学部が31と、防衛医科大学校です。大学病院が地域医療の中核を担っているケースも多いことから、全国各地に多くの医学部が見られます。
ただ、国公立医学部と私立医学部で、立地のバランスが少し異なります。国公立医学部は全国各地に万遍なく立地しているのに対して、私立医学部は関東圏への立地が多いです。関東・甲信越地方には慶應義塾大学医学部、日本医科大学医学部をはじめ、18の私立医学部が立地しています。関東圏以外に在住しており、私立医学部を目指す場合は下宿も視野に入れると受験する医学部の選択肢が広がりやすいと言えるでしょう。
全国医学部の臨床・研究の充実度
医学部選びをする際には、カリキュラムの充実度や立地、偏差値などとあわせて、臨床施設や研究施設の充実度にも注目する受験生が多くなってきています。臨床施設については、大学の附属病院の規模をチェックしてみると、臨床実習などをスムーズに行いやすいかどうかを判断しやすいです。施設の充実度に加えて、臨床を早期から行えるかどうかも、学習モチベーションに影響します。
例えば、信州大学医学部では、5年次からではなく、4年次9月から臨床実習に取り組めるカリキュラムに変更済みです。早期から臨床実習に取り組むことで医学部生のモチベーションが上がりやすくなるほか、臨床時間をより長く確保できる点もメリットと言えるでしょう。
また、実習の内容や場所について医学部生に選択権が与えられており、自らの興味・関心やキャリアプラン等を踏まえた有意義な実習を行いやすいです。
研究については、臨床医を目指す医学部生に対しても、研究室への配属を行うなどして医学研究に関心を持たせる大学が見られます。医学部によっては特徴的な研究を行っているところもあるため、比較してみることをお勧めします。
具体的な研究内容としては、琉球大学医学部では立地地域の特徴を踏まえて、亜熱帯気候における病気の研究が実施されています。このような特徴的な研究にも興味を持つことで、医師を目指す中でより幅広い知識を養っておくのも一案です。
医学部ごとの国試対策について
医師になるためには、医師国家試験を突破する必要があります。国試対策については学生の自主性に任せる部分が大きい医学部もあれば、大学側から積極的な対策を提供するところもあり、違いが大きいです。
大学独自の国試対策例として、近畿大学医学部を見てみましょう。近畿大学医学部では、5年次9月以降、特別講義や合宿などが行われていきます。6年次ではより多くの国試対策講義が実施され、国試本番直前には模擬試験もあるなど充実した国試対策が行われていると言えるでしょう。
医学部によっては国試対策が乏しいところもあります。そのような医学部で学ぶ場合は、自ら主体的に国試に向けた学習を進めるほか、医師国試専門予備校などを活用して効率よく対策を進めていくことが大切です。
各医学部のカリキュラムをチェックするとともに、国試合格率やストレート卒業率なども踏まえて、国試対策の進め方をイメージしてみてください。