推薦入試で医学部合格した方必見!医学部入学までにするべき3つのこと。
推薦入試で医学部に合格した皆さん、おめでとうございます。長く苦しかった受験勉強が終わり、今はホッとしているかもしれません。合格発表の後、勉強机からすっかり離れてしまっている人もいるかもしれませんね。
しかし、念願の医者になるためには、大学でさらに勉強を重ねなければなりません。受験勉強ほどではないにしろ、勉強の習慣は継続しておいたほうが大学に入ってからが楽です。
そこで今回は大学に入るまでの約3か月、どんな勉強をしたらいいのかについてお伝えしたいと思います。
理科
受験ではほとんどの人が「化学と物理」、もしくは「化学と生物」を勉強してきています。つまり「化学と物理」を勉強してきた人は「生物」については生物選択者よりも遅れていることになりますし、「化学と生物」を勉強してきた人は「物理」の知識が物理選択者よりも少ないということです。
そこで、この3か月を利用して勉強しなかった「生物」もしくは「物理」の勉強をしましょう。とはいえ、どちらもすべての範囲を勉強する必要はありません。医学部の勉強につながる部分だけでいいので、以下を参考にして簡単な参考書を手に入れて勉強しておきましょう。
「生物基礎」
- 【細胞】人体の基本構造である細胞のつくりや働きを学びます。
- 【遺伝】生殖や癌の発生などに深くかかわるDNAなどの仕組みについて学びます。
- 【体内環境】体の機能を維持している体液や腎臓、肝臓などの仕組みを学びます。
- 【免疫】病原体から体を守るシステム、免疫について学びます。
「物理基礎」
- 【気体の法則】呼吸や人工呼吸器等の理解に必要な気体について学びます。
- 【波】放射線などに関連する波のしくみを学びます。
英語
医学は日進月歩で、その勉強にはゴールはありません。定年間近の医師ですら最新の情報を得ながら勉強をしているのです。医学の情報は日本語もたくさんありますが、最新の情報を得るには英文の記事を読む必要があります。また、自分が論文を投稿する際にも、日本語で発表した場合は日本人にしか読んでもらえませんが、英文で発表すれば世界中の人に読んでもらうことができます。そのため、英語に苦手意識がある人は少しでも英語に慣れておく時間にしてはいかがでしょう。
英語が苦手な人におススメの論文は「CASE REPORT」です。CASE REPORTはこんな珍しい病気の人がいました、といった内容で、比較的読みやすい表現になっています。逆に生化学や遺伝子などの基礎医学、実験系は医学用語が多すぎて途中で息切れしてしまうかもしれません。
CASE REPORTの検索でおススメなのは日本内科学会が英文でネット上に発表している「Internal Medicine」です。
※[ Issues ]→[ Current Issue ]で一覧をみることができます。
英語が得意な人も、英語の論文は通常の英文と書き方が異なるので、2,3の論文に目を通しておくのも良いでしょう。
医学に関連した読書
せっかく時間があるので、ゆっくり読書もおススメです。もちろん受験勉強で読むことができなかった小説などを読んでもいいのですが、医学部でのハードな勉強にモチベーションをあげて取り組むために、医学関係の読書はいかがでしょうか。
医学関連の書籍は大きく分けて医療者側視線のものと患者目線のものがありますが、さまざまな視点でいろいろな考え方を知るためにも、どちらも読んでみましょう。医療者側のノンフィクションであれば医師の日野原重明や鎌田實、香山リカ、看護師である川嶋みどりなどの著書、患者目線であれば闘病記など、そして医療者やその家族が病気になった本、たとえば「患者の目線:医療関係者が患者・家族になってわかったこと」などもおススメです。
まとめ
有名な医師でも最初は失敗したり苦労して勉強してきたことや、一緒に働く看護師はどのような考えで看護をしているのか、そして患者はどんな気持ちで病気と闘っているのか、その家族はどんな気持ちなのかといった知識を時間のある時に読んでおくことは将来医者になってからでもとても役に立ちます。
また医学部は他学部との交流が少なく視野が狭くなりがちなので、読書によっていろんな患者やいろんな考え方があることを知っておくのはいい医者になるために重要なことです。